蜘蛛は,蜘蛛の巣をたどり,どこへでも行ける。蜘蛛の巣は,どこへでも行ける最適の形状をしている。蜘蛛の巣は一本でも断ち切ると,全体が歪み,弛み,機能しなくなる。それは,ワイヤードとて,同じこと。
インターネットイニシアティブ社(IIJ)は7日,同社のインターネット専用線IP接続ユーザーを対象に,「ポルノ」サイトへのアクセスを遮断する「IIJ ウェブアクセス管理サービス」を提供すると発表した。接続を禁止するサイトは,IIJの管理サーバーに登録されており,現在,83万箇所(日本語サイトは14万箇所)が登録されている。
「接続を禁止するサイトは,あらかじめIIJのアクセス管理用サーバーに登録する」ってことは,手動で登録しているのかな? 毎日毎日,毎分毎分増え続けているアダルトサイトを全部登録するということはできるのだろうか? 仕組みがよくわからないので何とも云えないのだが,ご苦労なことで,と云う感じですな(^_^)。フェティシズムのページなんか,見ようによってはアダルト? と思えるところもあったり,基準も難しいし…。とりあえず,アダルト系のメルマガかなんかを購読してチェックするのかな?(登録する人は1日アダルトサイトを見るので終わりそうですな,うらやましいお仕事(^_^;))。
ワイヤードの基本理念は,どこへでも行ける,なんにでもなれる,どんなことでもできる,ということだ。ウェブという言葉が,蜘蛛の巣状に如何様にも繋がり続けていることを表しているように,いたる所へのアクセスのうち,ひとつでも遮断するものがあれば,それはすでにウェブとは云わない。そんなことを平気でできるプロバイダーは,自ら自分たちの仕事を摘み取っているに過ぎない。愚か,という言葉はこういうときに使う。
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